記憶と写真

2015年金沢大学

記憶とは正確さに欠けいずれ無くなってしまう不確かなものであるのに対し、写真とは現存する限り誇張もなくまた変化することもなくありのままを表す有能なものであるとされている。


一見すれば記憶とはいずれ無くなってしまう負の側面しかないように思えるが、実は人の感性を保存することができるものである。


例えば、グランドキャニオンの写真を見たとき、行ったことが無い人はその大きさや形に感動したりはいないだろう。しかし、実際に行ったことがある人はそのときの経験を感動することができるだろう。


よって体験を通して残る記憶とは写真だけでは感じ取れない感動を保存することが可能であるという点において優れている。