相互学習

今回のLECOで教わった「相互学習」についてご紹介したいと思います。
2009関西学院大大問番号一番より

医療の発展のお陰で私たちは寿命を伸ばすことも、治らない病気を治すことを可能になった。同時に人の生死を操ることも可能になった。

医療つまり科学は私たちの生活に密接な関係であること医療の例を見てもは確かである。だから人々は科学と関わる分、科学と人の関わり方や人の在り方を考えるようになった。それが今日における倫理という学問である。

例えば、臓器移植を実施するためには心肺機能が停止していない状態のもと死を法的に認めなくてはいけない(脳死)。仮に科学論から考えれば、臓器移植に必要な臓器は売買してよいものであるなどという考え方もできるであろう。しかし、そんな科学を非人道的とみなし制御する学問が倫理である。

よって社会への利用を目的とした科学は人にとってどうあるべきかを考慮しつつ発展させなくてはならない。つまり、科学と倫理という他の学問から追及しなくてはいけない存在となった。倫理の制御が無ければ科学は発展するが、人という立場が確かなものではなくなる。しかし、倫理によって科学を制御することで科学の発展は遅れるかもしれないが、人間との最良の関わりが見つかるではずである。


私はこの文章を読んで、改めて高度な学問ほど他の分野からの視点が大事だと思いました。理系の話題になって大変恐縮ですが、数学会では300年以上解けなくて話題になっていた「フェールマーの最終的定理」という証明問題がありました。(ここでは詳しく話す余裕はないので割愛させていただきます。)結果、この問題は楕円曲線を使うことで証明できるのですが、実はその解き方というのは物理学から答えを導くというものでした。

ここでの注目する点は数学なのに物理学からの視点で答えを導いたということです。

このように他の視点から学問を捉えることでより問題が明解になったりするということに改めて気がつきました。つまり単体の学問ではなく、相互的に(関連付けて)学習することが学問において大事なことなのだと思いました。


今回も見ていただきありがとうございました。